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オンライン展覧会「再現!番町の家」見どころレポート

慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)では、〈「再現!番町の家」泉鏡花記念館 × Keio Exhibition RoomX〉と題したオンライン展覧会をスタートします。泉鏡花記念館にて、2023年10月1日〜11月26日まで開催される特別展「再現!番町の家」に基づく企画です。

本noteでは、オープンに先駆けてオンライン展覧会を体験した学生スタッフより、体験レポートをお届けします!


はじめに

2023年は、泉鏡花(1873-1939)の生誕150年にあたります。泉鏡花記念館(石川県金沢市)では、空襲によって焼失した鏡花の終の棲家・通称「番町の家」を再現するために、歴史的背景や泉家の建築構造などの調査を行いました。この調査に基づいて企画されたのが、特別展「再現!番町の家」(2023年10月1日〜11月26日)です。慶應義塾図書館、そして泉家遺族のもとに分蔵されている、自筆原稿をはじめとする鏡花の創作活動の足跡を示す資料、それらの執筆生活を支えた愛用品の数々で「番町の家」を再現しています。

〈「再現!番町の家」泉鏡花記念館 × Keio Exhibition RoomX〉「このサイトについて」より引用


本展にあわせて慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)では、KeMCoが開発したオンライン展覧会システム「Exhibition RoomX」を使って、オンラインにだけ存在する一風変わった「部屋」として番町の家を再現。鏡花が愛した手回り品の数々とともに、鏡花の魅力をご紹介します。

サイトイメージ


見どころ

バーチャル上に再現された泉鏡花宅

Room X 版「再現!番町の家」では、建築構造調査に基づき、泉夫妻が暮らした家の中をイラストレーターの中川学氏が描きだしました。空襲で焼失してしまった「番町の家」を、視覚的に分かりやすいイラストという形で体験できるのは、バーチャルならではの利点だと感じます。

Room Xでは鏡花の愛用品がそれぞれオブジェクトになっていて、カーソルを合わせてクリックすると、詳しい解説ページをご覧いただけます。鏡花の愛用品にまつわるエピソードとともに、それぞれの作品画像をクローズアップして鑑賞することもできます。

青いアイコンのついたオブジェクトをクリックすると、
解説ページにアクセスできる仕様です。


誰かに似ている? うさぎのマスコットキャラクター

そして気になるのは、室内を歩き回る和装のうさぎ。ピンと生えた耳が愛らしくも、どこか知的な印象のある彼は、泉鏡花その人をイメージしたマスコットキャラクターです。鏡花は兎にまつわる品々を集めたことで知られ、本展覧会でもその蒐集品の数々が紹介されています。
時には文机の前で佇んだり、すず夫人と話しているかのように立ち止まったり……。「番町の家」での暮らしを楽しむような、マスコットキャラクターの動きにもご注目ください。

庭先で「雀のお宿」を眺める姿
(学生スタッフのお気に入り)


ランダムに現れるコンテンツ

実はこの「番町の家」の中には、作品以外のコンテンツも隠れています。最後の見どころは、障子の向こうに現れるカラフルな「妖怪たち」。ランダムで「手鞠」も出現します。鏡花との関連性やどのページに繋がるかは、実際のサイトでぜひチェックしてみてください。

おわりに

今回ははじめてRoom X を体験した学生スタッフの視点から、本展覧会の見どころをお届けしました。オンライン展覧会〈「再現!番町の家」泉鏡花記念館 × Keio Exhibition RoomX〉は、10月1日からスタート予定です。どなたでも無料でお楽しみいただけます。ぜひこの機会にアクセスしてみてください!

文責:Ami

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