構築される遺跡ってなに vol.2
はじめに
現在慶應ミュージアム・コモンズ(KeMCo)にて開催中の「構築される『遺跡』:KeMCo建設で発掘したもの・しなかったもの」展について、企画に携わった、民族学考古学研究室に所属するKeMiCo:Noekaから一体どんな展示なのかを紹介していきたいと思います💁🏻♀️
第2回目のテーマは「Room1を見てみよう〜前編〜」です✨
前回少しだけ入ってみたRoom1を引き続きご紹介します🏃🏻♀️
Room1ってなに
前回ご紹介したように、Room1ではKeMCo建設に伴って行われた発掘調査で出土し、選択された遺物が時代順に展示されています!
弥生、そして一部縄文時代まで(😳!)遡る本遺跡についてみていきましょう👀
発掘のあらましってなに
セクション1ではKeMCo建設予定地が埋蔵文化財包蔵地として発掘調査の対象となった経緯と発掘調査の流れをご紹介しています💁🏻♀️
2018年11月27日から翌年2019年4月5日と、6月11日から14日にかけて発掘調査は行われましたが、みなさんはこの期間長いと感じるでしょうか、短いと感じるでしょうか🤔
地形の形成過程を調査するってなに
セクション2では調査地の地形についてご紹介するとともに完新世・更新世の砂礫を展示しています。
写真では少しわかりにくいかもしれませんが、よく見ると色や、礫の粒の大きさが違うのがわかります👀
発掘調査は掘って出てくる遺物だけでなく、それらを包む土、そして地層もとても重要な要素です🧐
道が集落をつくるってなに
セクション3では弥生〜古墳時代の遺物を展示しています。
主にセクション3の展示に関わった私は、この文様・装飾がついている弥生土器の展示がお気に入りです💭
7個の破片をどのように並べたらみやすいか、という点と、大幅には時代順を変更したくない、という2点で、他の作業と並行しながらおそらく30分くらい悩みました🤯
最終的には学芸員の方や先生、先輩方にアドバイスをいただき納得&諦めで良い感じになりました😯💡
来場者の皆さまからコメントをいただいている「問いの採集」という企画で、この展示が良かった!というコメントをいただいてとてもうれしかったです👀
いままで、この地のような台地下の微高地で弥生時代の遺物が確認されることは、古川・目黒川一帯地域ではなかったそうで、展示されているこの遺物たちは、この地域の歴史を捉え直すきっかけとなるものたちです。
高坏に関してはまさに展示されている場所の真下から出土したものです😳このような展示は珍しいのでぜひ現地で見てほしいです…💨
おわりに
担当したセクションに関する文章がとても長くなってしまったので、今回はここまで!
「構築される『遺跡』:KeMCo建設で発掘したもの・しなかったもの」展は現在慶應義塾ミュージアム・コモンズ展示室 (三田キャンパス東別館)で開催中ですので、ぜひご来場ください✨
文責:KeMiCo Noeka
構築される「遺跡」:KeMCo建設で発掘したもの・しなかったもの
会期|2023年3月6日(月)~4月27日(木)(土日祝休館)
11:00–18:00 開館
※特別開館 | 3月18日(土)、4月22日(土)
※臨時休館 | 3月13日(月)、4月17日(月)
会場|慶應義塾ミュージアム・コモンズ展示室 (三田キャンパス東別館)
対象|どなたでもご覧いただけます
※団体(10名以上)でのご来館の際は事前にご連絡ください
費用|無料
詳細|https://kemco.keio.ac.jp/all-post/20230306/