展示の流儀【「もの」としての本にこだわった展示】ーKeMCo機構長松田隆美先生(後編)
見出し画像

展示の流儀【「もの」としての本にこだわった展示】ーKeMCo機構長松田隆美先生(後編)

みなさん、こんにちは!KeMCoM探検隊のRUKAとKAHOです!

今回の記事は、以前掲載した松田先生へのインタビューの後編!まだ前編をお読みになっていない方は、先にそちらをチェックしてくださいね!↓

では、後編スタートです!


ー今回(西洋)文字景で展示している作品の中で、松田先生のお気に入りを教えてください!

画像1

「やっぱり、挿絵入りの頭文字が好きですね。このセクションの作品はどれも面白いと思います。このように、Dの頭文字の中に十字架が入っているのがとてもいいですね。」

画像2

「他にも、動物モチーフを使ったイニシャルなんかも素敵ですね。今見るとちょっと落書きっぽいですが(笑)動物の本、というわけではないのですが、何も関係のない "害のないもの" としてよく動物が描かれています。ラテン語のキリスト教の祈祷文なんかにも入っていて、こういうのが少し入っていると、和みますよね。」

画像3

ー写本ってことは、これは唯一無二なんですよね…!?学術書にも装飾を入れちゃうなんて今じゃ信じられないですね!

「そうですね、どんな本でも基本的に挿絵は入っていますね。」

ー5月29日にはシンポジウムの『本景』も行われる予定ですよね。トロントとロンドンとを繋いで行われると聞いています。

「そうです。シンポジウム『本景』では、日本から私(松田)、文学部英米文学専攻の徳永先生、そして斯道文庫の佐々木先生の三人が、そして海外から三人にご参加いただく予定です。海外からは、大英図書館の古書部門トップにいた方、オックスフォード大学で日本図書のキュレーションを行なっている日本文学専門の方、また、トロントで初期印刷本を専門としている方、と御三方全員すごい人たちが参加予定です。」

ーおお、すごい…!具体的にどんなお話が聞けるのでしょうか?

「書物を研究しているうえで、デジタルをこれからどう活用するのか?また、日本の書物の特徴書物というのが文化の中でどう位置付けられるのか…など、かなりコンセプチュアルなものにしたいと考えています。本当は、海外にいらっしゃる皆様にもこちらにお越しいただいてワイワイやりたかったんですけど…日本の夜6時に始めて、三箇所同時中継をしてやります。」

ーすごいですね!!シンポジウムは何語で行われるんでしょうか?

「それぞれ日本語と英語で行われますが、英語のものには日本の字幕テロップ、またその逆もあって、バイリンガル対応になります。」

ーすごすぎます!!!これは絶対参加しなきゃですね!では最後に、(西洋)文字景と本景にいらっしゃる方にメッセージをお願いします!

「本というものを、ものとして捉えて、まずはなんだろう?って考えてみてほしいですね。本のものとしての魅力を感じられる、またとない機会なので、ぜひ足を運んでいただきたいです。慶應義塾は、貴重書を含めて、蔵書は質量ともに日本トップクラスなんです。せっかく慶應の学生になったのなら、ぜひその特権を活用して欲しい、ものを実際に見にきて欲しい、と思います。
ものをみて気づくことっていっぱいあると思いますし、シンポジウムもウェビナーで行われますので、学内ならではの気軽さをぜひフルで活用してほしいですね。」

ー本ってメディアとして注目されがちだと思うんですが、それをものとして、また、鑑賞対象として見れる機会ってなかなかないですし、それが全部無料で体験できるって本当に貴重すぎます…!参加するしかないですね!

ー松田先生、本日は貴重なお話をたくさんありがとうございました!

「ありがとうございました。」


松田先生から面白い話をたくさん聞けて、インタビューをとっても楽しめたKAHOとRUKAでした。このインタビュー後、RUKAは早速(西洋)文字景を見に行っちゃったくらい…!5月開催のシンポジウム『本景』も楽しみですね!

いろんな角度から楽しめる『交景:クロス・スケープ』。ぜひみなさんにもお越しいただきたいです!

慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)は、2021年4月にオープンした慶應義塾の大学美術館です。このnoteでは、KeMCoの所員やスタッフがミュージアムやアートに関わる話題を幅広く展開します。「我に触れよ(Tangite me):コロナ時代に修復を考える」展10/18〜