roomxみどころ④ 慶應義塾図書館より、泉鏡花遺品「大兔(手あぶり)」
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roomxみどころ④ 慶應義塾図書館より、泉鏡花遺品「大兔(手あぶり)」

本日は「Keio Exhibition RoomX: 人間交際」より、泉鏡花遺品「大兔(手あぶり)」です。

"鏡花ファン"と呼ばれるほど、熱心な読者が多いことで知られる泉鏡花ですが、読者たちのあいだで有名なのが、鏡花の兎(うさぎ)コレクションです。以下のサイトに書かれているように、鏡花は生前、膨大な数の兎(の置き物, etc.)を収集していたそうです。

慶應義塾図書館は、そうした兎コレクションをはじめ、泉鏡花の自筆原稿・遺品を多数所蔵しているのですが、今回は、そのなかから「大兔(手あぶり)」を、みどころコンテンツとしてご紹介します。


「大兔(手あぶり)」とは?

三田メディアセンター(慶應義塾図書館)の泉鏡花自筆原稿・遺品は、自筆原稿約180点、遺品約160点、旧蔵書の草双紙48点のコレクションで、塾員・水上瀧太郎らの仲介により、昭和16~17年(1941~42)に泉すず子氏(鏡花夫人)より寄贈された、熱心な兔コレクターであった泉鏡花の兔コレクションは100点を超える。養女の泉名月氏はその源を「鏡花は酉年でした。自分の干支から数えて七番目のものをもつとその人のお守りになるのだそうで、鏡花のおかあさんが子どもの鏡花に掌中に乗る水晶の兔をもたせてくださったのが、鏡花と兔の親身のはじまりです」(『羽つき、手がら、鼓の緒』昭和57年(1982))と説明している。画像は鏡花書斎の違い棚の前に置かれていた大兔(手あぶり)で、冬期には執筆時の手あぶりに用いられた。2016年10月に開催された慶應義塾図書館貴重書展示会「鏡花の書斎―「幻想」の生まれる場所-」(於、丸善・丸の内本店)では、泉鏡花記念館(石川県金沢市)より借用した鏡花生前の書斎写真を基に、その空間の再現が試みられた。(三田メディアセンター 倉持隆)(参考文献:松村友視、鈴木彩、富永真樹 監修/展示図録執筆「鏡花の書斎―「幻想」の生まれる場所-」慶應義塾図書館、2016年)


みどころ

実際に泉鏡花の書斎で使用されていたと云われる「大兔(手あぶり)」の3Dモデルになります。実物を3Dスキャンすることで、通常は見えない裏側まで見ることができます。この機会に是非、デジタルならではの「大兔」をお楽しみください。


さらに詳しく知りたい方は

2016年に開催された、第28回慶應義塾図書館貴重書展示会「鏡花の書斎-「幻想」の生まれる場所-」展示資料(を紹介する)ページをご覧ください。

https://libguides.lib.keio.ac.jp/mit_annual_exhibition/2016

また、慶應義塾図書館が出品している他作品もご覧になりたい方は、展覧会の慶應義塾図書館セクション「慶應義塾図書館所蔵のスペシャルコレクション」へ、ぜひお越しください。

慶應義塾図書館(三田メディアセンター)では、和漢洋の貴重書、古文書、浮世絵、博物資料、福澤諭吉関係資料など、多数のスペシャルコレクションを所蔵している。今回は和書、洋書のコレクションから、選りすぐりの資料を出品したい。和書からは代表的なコレクションである「奈良絵本・絵巻コレクション」「泉鏡花自筆原稿・遺品」の一部資料と「唐蘭船持渡鳥獣之図」を、洋書や西洋の資料の分野からは本学の卒業生である荒俣宏氏から譲られた「博物誌コレクション」と19世紀アメリカの小説家エドガー・アラン・ポーの遺髪が入ったペンダントを紹介する。
三田メディアセンターでは、所蔵する貴重資料の画像を順次「慶應義塾大学メディアセンターデジタルコレクション」(http://dcollections.lib.keio.ac.jp/ja)において公開を進めており、「奈良絵本・絵巻コレクション」はすでにコレクションとして全頁画像を公開している。合わせてご参照いただきたい。(三田メディアセンター 倉持 隆)



慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)は、2021年4月にオープンした慶應義塾の大学美術館です。このnoteでは、KeMCoの所員やスタッフがミュージアムやアートに関わる話題を幅広く展開します。「我に触れよ(Tangite me):コロナ時代に修復を考える」展10/18〜