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KeMCo探検記録 〜 慶應のお宝たちを知り尽くす人、それはパッションに溢れる所員さんだった 〜

KeMCo探検隊のKAHOとRUKAです!

本日は、たくさんお宝が眠っていると言う噂を聞き、その秘密を握るという所員の長谷川さんを訪ねました……!

ー 本日はよろしくお願いします!簡単に自己紹介をお願いいたします。

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「よろしくお願いします!KeMCoでは学芸のプロジェクトや展示を担当しております。現代美術が専門で、特にアート&テクノロジーなどをやっています。今回の〈交景:クロス・スケープ〉では、『集景』を担当しております。」

ー そうなんですね!ちょっと理系っぽいですね。

「確かに理系ベースの作品も多く、理系の研究室の方や美術関係の方とお仕事することがあります。メディアアートバイオアートなど最近話題の領域ですね。でも、私自身は理系ではなくって美術史の立場から分析したりします。」

ー KeMCoにきたきっかけは何ですか?慶應の文学部美術美学史専攻出身なのですか?

「いえ、私は違う大学出身ですが、数年前慶應のアート・センターで学芸員補をやったことがきっかけです。当時ちょうどKeMCo準備室が動き出していたので、文化財を通して色々な領域をつなぐ、というところに興味を持ちました。アート・センターで学んだことをKeMCoで生かせればと思って(照れ)」

ー その流れで『集景』の担当になられたんですか?

「そうですね。昨年度、KeMCoが編集部となって慶應のコレクションを特集したんですが、直接的にはそれがきっかけになりました。それが、この慶應義塾名品撰です。」

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ー え〜めっちゃ可愛いですね!ティファニー・ブルーって感じ。

「そうなんですよ〜!慶應の美術品のうち100点を選出してビジュアルブックにしました。今回の『集景』では、この名品撰に載っているものを実際に展示します。」

ー 名品撰を出した時には展示はしなかったんですか?

「コロナの影響で去年は展示が一切できず… この度、満を持してお披露目できます。」

ー 『集景』の魅力は何ですか?

「展覧会主担当の渡部葉子先生の談なのですが、普通の美術館では各館のコレクション収集方針があってそれに沿って作品を収集していくそうなのですが、それに対し大学だと、卒業生から寄贈されたもの卒業生の作品など、集まり方が多様なようなのです。人と人との繋がりで作品が集まっている、というのが普通の美術館とは違うところかなと思います。」

ー だから『集景』なんですね。集める、というよりも「集まった!」という感じですもんね。

「そうですね、集まるという意味に加えて、人と人との集いという意味もありますね。」

ー (ペラペラめくりながら)あ、これエンリコイサムさんの作品ですね!

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「そうなんですよ〜!志木高出身の方なんですが、卒業される時に先生に直談判して壁面に描いた作品だそうです。この作品の保全のためにエンリコイサムさんとお話ししたご縁で、KeMCo8階のKeMCo StudI/Oの円柱にも描いていただきました。」

ー そうだったんですか!?そんな背景があったんですね!

「集景は作品17点をコンパクトな版画や彫刻などに加えて、2メートルほどの絵画も展示します。」

ー フロアも分けて展示するそうですね。

「階が変わるごとにカラーも変わるので、それも『集景』っぽいですよね。8階のエンリコイサムさんの作品は、文字景と集景を繋ぐ作品として位置付けています。」

ー エンリコイサムさんを検索すると、タイポグラフィーと出てくるので、文字の要素があるんだと思いました。

「実際、文字文化とか書くことの文化を意識して作品作りされている面もおありのようです。」

ー 長谷川さんの、『集景』のなかでおすすめの作品はどれですか?

「う〜ん… 宇佐美圭司さん《路上の英雄 No.3》ですかね。塾生の方は見たことあるかと思うのですが、大きさが大きさなので、これまであまり学外に向けた展示機会もなく、実際に見られるのは貴重な機会だと思います。図録で見るのと印象が違うので。グリッドっぽく見えるけど、実際に見るとそうでもないんですよ。手で描いていることがよくわかって、いろんな効果が見えて面白いです。」

ー 最後に、塾生の方と、一般の方へのメッセージをお願いします。

「ではまず塾生の方に。みんなが通っている学校にはこんなにいい作品がいっぱいあるんだよということが伝わればいいなと思います。身近で日常に溶け込んでいる作品に改めて注目してもらいたいです。」

ー 美術大学じゃないのに大学出身の作家さんがこんなにいらっしゃったり、作品が集まっているのがすごいですよね。

「この大学にいろんな方がいて、その歴史の中に自分がいることを感じていただけるのではないでしょうか。自分も『集景』の一部なんです。

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一般の方には、普段なかなか大学の外に向けて展示されることがなかった作品を一堂に会して見れる魅力を感じていただきたいです。慶應はそれぞれの部署が多様な作品を所有しているので、その美術品がKeMCoに集まる様子はまさにKeMCoのコンセプトである塾内と外部とつながる『ハブ』であることを表現しています。」

ー 本日は本当にありがとうございました!

「ありがとうございました!」

たくさんのお宝を見ることができたKeMCo探検隊は、満足してベースキャンプのKeMCo StudI/Oへ帰っていくのでした…

文責:KeMCoM KAHO & RUKA


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