見出し画像

KeMCo新春展 「虎の棲む空き地」ミニツアー 展示室編🐯

Keio Museum Commons (慶應義塾ミュージアム・コモンズ)

あけましておめでとうございます🎍。今年は寅年ですね!🐯

KeMCoでは、KeMCo新春展 「虎の棲む空き地」と題し、「虎」をモチーフに持つ慶應義塾のコレクションを集めた展覧会を開催しています!

「虎の棲む空き地」展は、作品の展示を主軸にした展示室Room1と、学生スタッフKeMCoMが手がけた、「虎の棲む空き地」展をさらに楽しむことができる仕掛け満載のRoom2の二つの展示室で構成されています。

今回は、6つのセクションからRoom1ミニツアーを行い、展示室の様子をレポートしたいと思います!🎤

道具に棲む虎🐯

「道具に棲む虎」では、鏡や陶器、計算機などさまざまな道具に潜む虎のモチーフを紹介しています。

虎は、十二支と四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)の両方に含まれており、「四神十二支文鏡」では、十二支の中での虎と四神の中での虎、両方の姿を楽しむことができます。目を凝らして、じっくりと鑑賞すると、銅鏡のなかに棲まう様々な動物たちの姿を楽しむことができます!

画像3


「タイガー計算機」は、歯車などの仕組みを用いた機械式計算機で、大本寅治郎という人物によって発案されたものです。今回は1957年のものを展示していますが、展覧会にいらしてくださったお客さまの中には、「この計算機、実際に使ってたよ!」とお声がけくださる方もいらっしゃいました!ご自身が実際に使われていた道具が、ケースの中で展示されていたら、不思議な感覚でしょうね…💭

画像2

詩に棲む虎🐯

「詩に棲む虎」では、江戸時代の和歌集から現代の舞踏譜まで、様々な詩に現れる虎を紹介しています。

Room1に入ってすぐ目に飛び込んでくる、モノクロの不思議な映像は舞踏家の和栗由紀夫によって実演されている「舞踏」です。舞踏とは、土方巽と大野一雄によって戦後に生み出されたパフォーミングアートの一種であり、美術や詩とも深い関連があります。慶應義塾大学アート・センターには、土方巽アーカイヴがあり、舞踏研究の拠点になっています。✨
舞踏譜は、ノンダンサーが舞踏の舞台に上がるために作られたもので、感情や知覚なども動員し、言葉で振り付けを行っているという点が特徴的なのだそうです。ぜひ、映像と舞踏譜を見比べてみてくださいね👀

画像3


「十二支歌仙歌合色紙帖」では、十二支の動物たちが歌仙の姿になって、歌合をしている様子が描かれています。今回は虎のほかに、寅年前後の干支の牛(丑)と兎の姿もご紹介しています。
こちらの虎は、「干支コレクション アワード 2022 虎」にも参加しています!よろしければ、ぜひ、こちらのリンクから投票してくださいね!💻

画像4

物語に棲む虎🐯

「物語に棲む虎」では、ヨーロッパの活版印刷から明治時代の錦絵まで、地域や時代を超えさまざまな世界に棲む虎をご紹介しています。

「教育十二支画報(外題) (寅)巴提使百済国に猛虎を捕ふほか」は、十二支の動物が登場する日本書紀のエピソードの中から、子供の教育に相応しい内容のものを再構成した錦絵です🏫。
今回出展している場面は、百済の山中で虎に食べられた子供の敵をとるため、仇の虎と対峙する膳巴提便(かしわでのはすび)という人物が描かれています。このドラマチックな場面の中の虎の姿は、来場者の皆様に人気です!

画像5


また「ポリフィーロの狂恋夢」は、ヴェネツィアで印刷された挿絵入りの本で、主人公のポリフィーロの幻想的な夢の世界を描いたものです。今回ご紹介しているページでは、旗を持った女性たちの手前で、虎たちが凱旋車をひいている、不思議な光景が描かれています🔮。この「ヒュルカニアの虎(Tigrim Hyrcani)」は、ペルシャトラ、カスピトラとも呼ばれる、ヒョウに似た斑点を持つ動物であったそうです🐆。「ヒュルカニアの虎」は、もう絶滅してしまったそうですが、「ポリフィーロの狂恋夢」の幻想的な世界にぴったりですね…💭!

画像6

装いに棲む虎🐯

「装いに棲む虎」では、「タイガージャージ」や、装飾品にあらわれた虎の姿などを紹介しています。

「タイガージャージ」は、慶應義塾のラグビーチームのユニフォームです。黄色と黒のボーダー模様が虎を連想させますね。今回は、2000年代の幼稚舎生が着用していた「幼稚舎ラグビー部ユニフォーム」と、明治時代初期の「現存最古のタイガージャージ」の二種類が展示されています。明治時代のものとは思えない、トラッドな雰囲気で、現代でも十分に通用する洗練されたデザインですね。🏉

画像7


また、小林清親の「雷」では、虎の毛皮をまとった鬼の姿が描かれています。陰陽五行における「鬼門(北東)」が、干支でいう牛と寅の方角の中間であり、角は牛を、毛皮は虎を表しているようです。鬼から逃れようとする童子の姿が可愛らしいですね。👹

画像8

図譜に棲む虎🐯

「図譜に棲む虎」では、英単語を紹介する浮世絵に棲む虎や、漢籍(漢文の書物)に登場する虎などを紹介しています。

「詩傳大全 二 (20巻 首1巻のうち)」は、儒学を勉強する上で基本となる中国古代の詩を集めたものです。

画像10

「詩傳大全 二 (20巻 首1巻のうち)」と同じ展示ケース内の、虎が登場している書籍は、漢籍を勉強する人々のために出版された、漢籍に登場するさまざまな動植物を解説する注釈書です。インターネットや写真技術のない時代、こうした絵入りの注釈書は、漢籍の理解にとても役立ったでしょうね…!📖

画像9

「英語図解 11」は、歌川広重(三代)によるもので、様々な動物や職業の英語が、色彩豊かな挿絵とともに描かれています。実はドイツ語なども混じっていますが、明治時代の人々の英語への好奇心を垣間見ることができるかわいらしい作品です。英語を勉強中の一貫校の生徒たちも、楽しみながらじっくりと鑑賞していました!♪

画像11

おわりに🐾

KeMCo新春展 「虎の棲む空き地」ミニツアー Room1編、いかがでしたか?Room 1には、今回ご紹介しきれなかった魅力的な作品たちがまだまだたくさん展示されています!

次の記事では三田に眠っていた遺跡の調査をはじめ、KeMCoらしい人文学とデジタルを楽しく繋ぐコラボレーションの数々をご紹介するミニツアー (Room2)学生企画 編をお届けしています!ぜひこちらもチェックしてみてください👀


(文責 : 学芸スタッフKeMiCo KOYURI)

KeMCo新春展 「虎の棲む空き地」
会期 : 2022年2月10日(木)まで
開館時間 : 11:00から18:00(土・日・祝日休館)

※特別開館:2月5日(土)、臨時休館:1月31日(月)

ご予約はこちらから!
※入場には事前予約が必要です。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!
Keio Museum Commons (慶應義塾ミュージアム・コモンズ)
慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)は、2021年4月にオープンした慶應義塾の大学美術館です。このnoteでは、KeMCoの所員やスタッフがミュージアムやアートに関わる話題を幅広く展開します。