プカプカ島滞在日記④大爆破!NZの置き土産編!
前回までのあらすじ
無事にプカプカ島に到着し、各自のミッションを達成するべく異文化の中で日常を過ごす調査隊一同。2週間の滞在期間の内、前半戦が終えるころには島の衣食住のスタイルに慣れていた。現地での様々なイベントに参加しマリノフスキーさながらの参与観察を通じ、島の理解を深める中kemicoオオタに危機が訪れる…。
島での日常。
島に行く以前、よく周りから
「島ってどんな感じの生活しているの?」
という質問を多数受けていました。質問の度に毎度「行ってみない事には…僕も…分かりかねます…」としか回答できていなかった為、今回はまずここに私が観察した彼らの衣食住を記そうと思います。
衣食住:衣
普段の服は我々同様男女問わずTシャツを着ている事が多いのですが、村Tとでも言いましょうか…村の所属が分かるユニフォームを着ている方たちも多く、特に我々の食事の用意に来てくれる女性たちの多くはこのユニフォームを着てきていました。
しかし毎週日曜日教会でミサが行われる際は男性は長ズボン&襟付きシャツ、女性はひざ下まであるワンピースやスカートを身に着けていました。神に祈りをささげる神聖なシチュエーションでは所謂正装を身につけます。その為我々調査隊の荷物リストの中に襟付きシャツ&長ズボンがリストアップ。
衣食住:食
今回の滞在プランでは朝・夕食付。前半と後半で担当する村が交代し、その村の中でも担当が数家族日替わりで決まっていたそうです。皆さんの日常の食事は今回の調査では分かりかねましたが、我々の食事の際はこれでもかという大量の1品料理が机の上に配置されます。
最初の食事の際に、こんな作ってくれたのに残すのがいたたまれない…と思いましたが、心配ご無用。実は来客接待時はこの食事の残りが島民の夕食。我々が食べ終わった後、周りを囲んで待っていた島民が席に着き夕食を頂いておりました。
また夕食の際、島民の皆さんは我々の周りを取り囲んで歌のサービス🎤
島の民謡を男女フルコーラスでほぼ毎晩頂戴しておりました。島の大人たちがフルパワーで歌う後ろで女子たちは小声で手拍子😒、男子は我関せずな顔でスン😗国を超えて思春期は複雑で共通です。
また気になる食事のラインナップですが、やはり魚料理が非常に多かったです。魚は刺身かフライの2種類でしたね…焼き魚は無かったなぁ。鮮度抜群の刺身、特にカツオはよく食卓に並びまして美味しく頂いておりました。肉は島にいる鶏を使ったフライドチキンや、たまーに皆さんが飼育している豚を使った料理も!
衣食住:住
軒下ありの平屋一階建てがプカプカ島の住宅スタイル。しかし中の様子は実際に拝見していないのでもし次回来島するチャンスがあったらお家拝見してみたいですね~🏠因みにプカプカ島でのミッションの一つに360度カメラで道を撮影し、google street viewに投稿するというものがあったのですが、現在何本かアップロードに成功しております!住居の様子&島の様子がそこから確認できますので是非ご覧ください!
島でのバカンス
滞在一週間が過ぎた頃、帯同した文化人類学の先生からこんな提案が。
「明日、モツ・コタワ島で海鳥狩りが夜行われるらしいんだけど、昼から行って海水浴とかしてリフレッシュしませんか??」
地味に溜まっている疲れを癒すべく1泊2日の弾丸モツ・コタワ旅行が決定👀
プカプカの住民は、環礁を構成する個々の州島を、立地と特性を見極めて特定の生活資源(海鳥、ヤシガニ etc…)の獲得の場として涵養したうえで利活用・管理しており、定期的に島をオープンし一定量の採集が行われます。そして今回は海鳥の狩猟がオープンされた時期が我々の滞在時期と重複したことでプカプカ島の多くの住民がモツ・コタワ島へ移動するタイミングと被りました。
島巡検をしたり、海水浴でサンゴの周りを泳ぐ熱帯魚を観察したり(実は当方海が苦手でだいぶ手前の浅瀬でリタイア。浅瀬にいてくれた熱帯魚の皆ありがとう😿)海鳥狩りをまじまじと見たりと充実の1日!主島ワレには太陽光発電による電気がありますが、モツ・コタワ島は島の集会場以外電気がありません!なのでその日の夜は集会場で島に集まった人たちと21時過ぎころまで話したら就寝!
島での大ピンチ
一日たくさん動いてぐっすり!とはいかず…。一応夜間の虫の襲撃に備えて蚊帳を持ち込んだものの、屋根に紐をかける場所が無くミイラの様に蚊帳にくるまって寝ることに。蚊帳はメッシュ素材ですが肌にふれると意外と熱を持ちます。風が吹くと問題無いのですが、我々が滞在したワレポラは島の少し奥。昼夜問わず海岸から風が吹いているものの、ヤシの木と他の住居に阻まれてここまで風があまり入ってきません!
蚊の襲来を防ぐか、寝心地をとるか…。結果として枕の下に蚊帳を挟み、膝を立てる事で上半身を蚊帳との接触から開放していました。とはいえ試行錯誤を繰り返していたらそれほど眠れず…とはいえ精神的にはリフレッシュされたのでok!
早朝に主島ワレに戻りました。電気がある、蛇口から水(雨水)がでる、部屋に壁がある、扇風機もある!!
不思議となんだかこの生活様式がとても都会に感じました。
そんなこんなで日常に戻ったわけですが、数日後まさかの事態が。
プカプカ島に来た時から何人か咳をしている事には気づいていました。8月は南半球は冬であることからニュージーランドなどでは日本同様風邪が流行。プカプカ島もご多分に漏れずニュージーランドから持ち込まれた風邪が流行中でした。そして御多分に漏れず私も感染🥲
しっかり体調を崩し2日間寝込む事態に😮
虫よけや頭痛薬、酔い止めなど薬類は持ってきていましたが、風邪薬は持ってきておらず…人生初の自然治癒に挑戦です👹
狭い島なので私の感染を聞いた医師(バヌアツ出身)が朝食時に現在の島での風邪情報と対処法を帯同した先生に伝言。その対処法とは…
「発熱時は冷水シャワーで体を冷やしましょう。」
なんですって!?風邪をひいたら、体を冷やさない方針で治療を進める日本で育った私は耳を疑いました。そんな…こんな状態で冷水シャワーなんて浴びたら…と思いましたが、今頼れるのは自分の免疫とバヌアツ出身の医師のアドバイスのみ…勇気をだしてシャワールームにピットイン!
冷水で体が物理的に冷やされ熱感は取れます。とはいえこの浴びてる一瞬だけだろう…と思っていましたがシャワーを浴びた後、ほんのり体が暖かく、イヤな熱感はないじゃありませんか!
これぞ西洋医学でもなければ東洋医学でもない…南洋医学や…!
そしてその後少し熱が上がってきたかもと感じたら冷水シャワーを浴びて冷却…というのを何度か繰り返していたら無事完治!
2日寝込んで体力は大分削がれましたが、発掘現場にも復帰し夕食時の合唱にも復帰。健康っていいな~と心から感じていると若い島民が近寄ってきて一言。
「昨日ダンスパーティーがあったんだけど、エイ(私の現地名)のこと探してた女の子いたのに。待っても待っても来ないからT君(発掘を手伝ってくれている島の若者)のとこ行っちゃったヨ。」
島では不定期で金曜日の夜にダンスパーティーが開かれます。そこは島民の交流の場であり、若者たちの出会いの場でもあります。フライデーナイト、いわゆる島の華金を私は風邪で逃したのです。いつでもどこでも健康ありきですね。発掘現場でT君に謎の対抗心を燃やしながら作業再開。
皆さんも8月頃に南半球に行くときは風邪薬を持っていきましょう。
次回最終回!:酸いも甘いもタロイモと。編
遂にミッションを終えた調査隊…2週間のプカプカ島生活にピリオドを打ちラロトンガに帰還…そして母国、日本へ…