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【展示レポ】 KeMCo Staircase Lab.「社会学と歩こう」とは!

今回はミュージアム・コモンズの新プロジェクトである KeMCo Staircase Lab. の記念すべき第一弾、「社会学と歩こう」の展示レポートをお届けします💁🏻‍♀️💭

そもそもKeMCo Staircase Lab.とは…

KeMCo Staircase Lab. とは、KeMCoが慶應義塾の様々な教室とコラボレーションし、ミュージアムとの関わりが少ない専門領域の学生や人々とミュージアムを、階段のように繋いでいくプロジェクトです💫

そして今回ご紹介する展示「社会学と歩こう」は、その第1回目の企画として法学部政治学科の笠井賢紀研究会(以下、笠井ゼミ)のみなさんと共同した展示になります💪🏻✨

本展の大きな特徴は、笠井ゼミの学生が主体となって企画、運営を進めていること👀
そこで、KeMiCo Noekaが同じ学生の視点から、本展の内容についてレポートしていきます🎤💭


「社会学と歩こう」

入口には笠井先生がモチーフのキャラクターがお出迎えしています😽💭

まず、本展示の構成は3章+笠井ゼミの紹介という4セクションです💡

具体的には、第1章はサードプレイスに関する展示、第2章は集合的記憶に関する展示、そして第3章はそれらの実践の場として三田キャンパスを捉えるという展示があり、最後に笠井ゼミの6つのサブゼミを紹介する展示があります💁🏻‍♀️

笠井ゼミのみなさんが学ぶ地域社会論において、重要なキーワードとなる、人々の間の「コミュニケーション」について、来場者のみなさんと実際に「コミュニケーション」を取りながら考えてみるというのが本展の目的だそう👌🏼

では詳しい展示の内容をレポートしていきます!

第1章 ここにいたい、なんとなく。そんな場所。

第1章タペストリー

KeMCoに入ってすぐのエントランスから展示がスタート🌿

第1章のテーマはサードプレイス
サードプレイスとは、家庭(ファーストプレイス)と職場(セカンドプレイス)とは別のもう一つの居場所のことを指します☕️

展示では、そのサードプレイスを提唱した社会学者レイ・オルデンバーグによる、サードプレイスの8つの条件が紹介されています💡

①中立の領域であること。
②人を平等にする場所であること
③会話が主な行動であること
④利用しやすいこと
⑤常連がいること
⑥地域において目立たない存在であること
⑦その雰囲気に遊び心があること
⑧もう一つのわが家のような場所であること

Ray, Oldenburg, 1989, THE GREAT GOOD PLACE: Cafés, Coffee Shops, Bars, Hair Salons and Other Hangouts at the Heart of a Community, New York: Da Capo Press.
(忠平美幸, 2013, 『サードプレイス』みすず書房)を基に作成した展示パネルより引用

以上の8条件、私はなかなか全てをクリアするのは難しいなと思ったのですが、みなさんはいかがでしょうか?
この条件に当てはまるサードプレイスはありますか?🧣

開幕当初から段々とものが増えてきた机🌱(12月22日現在)

そんなサードプレイスについて、本展ではカフェを中心に考えているそう。
そんなカフェにまつわる品々を展示している机が、エントランス中央に置かれています🛋

ここでは来館者の皆様と、展示企画担当者の学生とのコミュニケーションが繰り広げられています✨
ご来場いただいた際には、展示を見ながら考えたことなど、ぜひ気軽にお話ししてみてください💭

第2章 いまをつなぐ。あの部屋、あのひと。

第2章タペストリー

エントランスにはもう一つ、集合的記憶をテーマとした第2章の展示が展開しています🌿

集合的記憶とは、個人ではなく集団で共有・想起される記憶のこと。

本展では旧ノグチ・ルームを集団の中心に位置づけ、そこに関わる人々の記憶を収集していったそう💭
特に旧ノグチ・ルームの音・明るさ・庭に着目し、移築前後で、集団によって想起される記憶がどう変化したかを、インタビュー調査した結果が示されています💡

また、移築前後の旧ノグチ・ルームの写真も一緒に展示されており、移築前の姿は私も初めてみましたが、全く違う建物のように見える写真もあり、興味深かったです😳✨

現在の旧ノグチ・ルームを知っている在学生、卒業生の皆さんは、自分の記憶と比較してみてみるのも面白いのではないでしょうか🌱

第3章 三田キャンパスを歩こう。

第3章タペストリー

続いては階段を昇った中二階に展開する、第3章の展示をご紹介します💫

第3章はサードプレイス・集合的記憶の実践の場として三田キャンパスを捉えた、笠井ゼミの皆さんの調査結果が展示されています🌿

旧ノグチ・ルームに訪れた方々へのインタビュー調査と、三田キャンパスで学生たちが休憩や談話に利用している場所を調査した結果が示されています📝

こちらでは調査に利用した道具も一緒に展示されていて、調査時のメモを覗き見することもできちゃいます👀🔎

その隣では、三田キャンパスの正門側から中庭をタイムラプスで撮影した映像が流れています🎥 1日を通して人がよく通る時間帯や、その人々がどこを歩き、どこで休憩しているかが一目瞭然で、見れば見るほど様々な発見があります💡

そんな調査を経たゼミ生の皆さんの気づきを見てみると、三田キャンパスの様々なところで誰かの居場所を発見した様子が窺えます💭

しかし、ゼミ生の皆さんが見つけた誰かの居場所は必ずしも、レイ・オルデンバーグによるサードプレイスの8つの条件すべてに当てはまるわけではないようです。

何を持ってサードプレイスとするのか、学生にとってセカンドプレイスでもあるキャンパス内にサードプレイスをどう位置付けるか、などもっと考えが深まっていきそうなテーマですね🍂

ゼミ紹介

最後に3階へと続く階段横の壁で展開されるのが笠井ゼミの紹介です🏠🤍

このネコのキャラクターは笠井先生がモデルだそう🐈可愛い✨

地域社会論を学ぶ彼らが、ゼミでどのような活動をしているのか、サブゼミの活動を中心に紹介されています📝

私は子どもサブゼミと住経験サブゼミが気になりました🧐

サブゼミは全部で6つ❕それぞれの個性豊かな活動について知ることができます🫱🏻‍🫲🏽

なかなか外部へ公開されにくい学部生の活動について知ることができる貴重な機会となっていて、私自身新たな視点を得られ、大変勉強になりました🥳


展示レポは以上になります✨

KeMCoの新たな試みである KeMCo Staircase Lab. の記念すべき第一弾「社会学と歩こう」に興味を持っていただけたでしょうか💭

展示は今週土曜日、12月23日までです🏃🏻‍♀️🏃🏻💨

会期|12月11日(月)〜12月23日(土)11:00-18:00(12月16日・17日 休館)
会場|慶應義塾ミュージアム・コモンズ展示室(三田キャンパス東別館)
   Staircase(1F〜3F)
入場|無料、事前予約不要
主催|慶應義塾ミュージアム・コモンズ、法学部政治学科 笠井賢紀 研究室(担
   当:本間友、笠井賢紀)
   助成:慶應義塾大学2023年度次世代研究プロジェクト推進プログラム
  (タイプC)「地域社会の総合的調査の体制確保に向けた方法論の探求」
  (研究代表:笠井賢紀)

詳細は以下のウェブサイトよりご覧ください💁🏻‍♀️✨ 


文責:KeMiCo Noeka