プカプカ島滞在日記③秘境?環礁?プカプカ島!
前回までのあらすじ
調査隊はラロトンガ島にてプカプカ入りのための準備を整え、ついに出発準備が整う。そして早朝チャーター機(!)に乗る一行…アイトゥタキ島での給油着陸を含め約4時間…そこには予想だにしていない出来事が待っているのであった…。
いざプカプカ島
朝6時出発の飛行機に乗る為に、一行は5時にラロトンガ空港へ。勿論こんな時間に空港には誰もいないのですが、5時半を過ぎたあたりからちらほらと我々目当ての島民が。
「これ…プカプカ島に持って行ってくれない?」
ラロトンガはクック諸島の中では中心的都市。その為、他のクック諸島の島々にルーツを持つ人々が多くおり、島ごとのコミュニティが存在します。プカプカ島もその一つ、ラロトンガにはプカプカコミュニティが存在し、事実我々のプカプカ島の情報源はラロトンガに在住するプカプカ島コミュニティから得る事も多くあります。(ラロトンガで行ったあいさつ回り先もほとんどがプカプカ島コミュニティでした。)
となれば、我々がプカプカ島に訪れるという事はプカプカ島民のみならず、ラロトンガのプカプカコミュニティにも伝わるわけで。1人に飛行機の出発時刻を伝えたらあっという間にその情報は共有され、ここぞとばかりに皆プカプカ島に住む親族及び友人の下に届けたいものを我々に渡しにきたのです。その結果、早朝の小さな空港に20人ほどが集まりました。
これを読んだ人の中には「なんて図々しい!」と思う方もいるかもしれませんが、ラロトンガからプカプカ島には頻繁に物資船は訪れず、その船自体も環礁という地域特性上、座礁のリスクを抱えながら長い時間をかけてプカプカ島に向かいます。飛行機の定期便は存在せず、もしラロトンガからプカプカへ飛行機で向かうにはチャーター機を手配しなければなりません。
故にタイムリーにプカプカ島に物資を送るチャンスはほぼ無く、我々のチャーター機を早起きしてでも活用したいという思いが出てくるのは当然です。アマゾンで頼んで翌日玄関前に届く環境にいる我々とは勝手が違うのです。
とはいえ、積載重量の関係や、安易に引き受けると次回以降の調査時のフライトでもっと物資を持ってこられると大変なので、そこは上手ーく先生たちが対応します。(今回は大した量では無かった&飛行機が意外と大きかった為殆ど引き受けました。)
現代っ子、世にはばかる。
約4時間のフライト。小さい機体は1時間ほど飛行したのち、アイトゥタキ島に給油のため着陸。30分ほど島の空港(?)で待機。給油完了後、更に3時間のフライトを経て待ちに待った待望のプカプカ島に着陸!
飛行場のあるモツ・コ島につくと我々の荷物を運んでくれる荷台つきトラクター&やや観衆がお出迎え!そしてお疲れさまの言葉とともに目の前でココナツの実を割ってココナツジュースを渡してくれました!(因みに当時はおもてなしサービスだと思っていましたが、プカプカではココナツが基本的な飲料水でした。)
我々と荷物を載せたトラクターはモツ・コを縦断しラグーンの側の海岸へ。
「荷物をビニールに入れて船に乗せてくださーい。」
…そうか!!我々が滞在するのは人口の最も多いワレ島です!そこに行くにはラグーンを渡らなければなりません!ちっちゃな漁船に荷物と調査隊一同乗りワレ島へ。
途中で船主が忘れ物をしたから引き戻すなり、ラグーンのど真ん中でスコールに降られるなり着岸する頃にはヘトヘト🫠
夜は海風が吹き気温は問題なかったのですが、海の波の音が大きくて眠れません!部屋に窓はあるものの、閉め切ったら風が通りませんので開けざるを得ません。アトールに波がザバーン!!!ととんでもない勢いで衝突しています。しまいに明け方には日本では味わった事のないスコールが。もう爆音です。仕方なく起床&軒先から垂れる雨水を洗濯の為にバケツに溜めます…。これから2週間、これが日常なんだな…。
発掘スタート!
寝れても寝れなくてもプカプカ島では発掘が待っています。私と担当教授だけでは人手が足りませんので現地の若手4人を雇い一緒に作業します。初日は発掘現場は藪状態の為、草刈りからスタート。しかし!ここで予期せぬ展開が!
我々が訪れる少し前にラロトンガからきた環境活動家の女性が発掘現場視察に。非常に素敵な彼女を前に若手たちが躍動!いいところを見せようととんでもないペースで草刈りが進むではありませんか!!草どころか街路樹レベルの木も引っこ抜いてます。彼女はその様子をカメラでパシャパシャ📷
謎のハラハラ感を抱えたまま草刈りと言う名の伐採があっという間に終わり、早速テストピットの発掘へ。本来草刈りは1日かけて行い、次の日にテストピットの発掘を予定していましたが、衝撃の1日(実労働5時間)で伐採&テストピット(1m×2m, 170cm!!)の発掘が終わりました。
プカプカのアニキたちは本当に屈強です。休憩になると一人がヤシの木に登りボトボトとココナツを落として差し入れてくれます。1個当たり多分300mlくらい入っているので丁度いい!仕事終わりは海にin。現代っ子にはシビレルナァ~💦
次回予告:大爆破!NZの置き土産編!
島での生活が慣れてきた調査隊…しかし唯一忘れていた事…それはここが南半球であるという事…思わぬ事態がオオタを襲う…